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『シュガーレス 1』感想

チャンピオンのお家芸というば不良漫画ですが、これまでファンタジー系で連載してきた細川雅巳先生がこのジャンルで来るとは、当時はそれだけで衝撃でした。
しかも絵のレベルも明らかに上昇しているので尚更です。

マンガ好きな人でも、不良漫画は絵柄やストーリーで忌避する人は多いですが、個人的にシュガーレスはそういう人にこそ読んでほしい作品です。

勢いがありながら、現代マンガの綺麗タッチで書き込まれた絵に、およそ不良漫画には似つかわしくない独特な台詞回し。

一例として、
「九島の上下関係は絶対だ ショートケーキの苺 生クリーム スポンジの並びみてーに絶対だ」
「そいつも俺も 血の色は赤くて 虫を潰した時みたいに変な汁は出なくて だから思ったね 人間も動物なんだって」

と、まるでポエムのような比喩ですが、一つ目なんて発言者はそこら辺のモブキャラです。
この要素が強いため、会話が長めでストーリー展開は不良漫画としては遅めとなっています。
ですが、喧嘩中の動きもかなり丁寧に描かれており(特に一巻を含めた序盤)、これらの会話も合わさってかなりスタイリッシュな作品になっています。
ていうか、スタイリッシュ過ぎて逆に不良漫画っぽさが迷子になっている気がしますが、そこはご愛嬌。

ストーリー面も不良漫画としてみれば、かなり独特です。
基本不良漫画というのは学生という社会から弾かれた連中が、互いに共感を感じつるみながら、悪逆の限りを尽くす他の不良グループと喧嘩するといった内容がテンプレートとなっています。

そんな中、シュガーレスの主人公椎葉岳は、そういう不良同士のはみ出し者の絆というものを否定します。
基本的に強者ほど『誰かの力借りて勝つくらいなら一人で喧嘩して負ける』という思想です。
誰とも慣れ合わず、自分が一番強いという信念を貫くためにひたすら喧嘩に明け暮れる。
ただ、その喧嘩も人数や凶器に頼らない、純粋さが重要視されています。
一対一で正面から全力で殴り合い。そこに友情やら馴れ合いは必要ではなくて、ただ『誠実な喧嘩』で最強を決める。
というある種の信念と理論に基づいた『一人で立つことの強さ』をテーマにしていることがよく分かります。
後に友情や仲間意識を大切に扱うキャラクターも現れますが、『一人の強さ』については最後まで一貫して描かれていました。
この辺が『シュガーレス=甘くない』の所以となっているのは間違いないでしょう。

他に人を選ぶ要素として、現代の学校が舞台の喧嘩物語ですが、中身はファンタジーっぽくてあまり現実感はありません。
『今時テンプレみたいな不良の存在が割とファンタジー』という意味ではなく、一部のキャラが身体能力高すぎて(ワンパンで人を数メートル吹っ飛ばす・バールを純粋な腕力のみで曲げる)軽く人間離れしています。
そういう意味では、リアルな喧嘩モノを読みたい人にはオススメしません。

後、最初から最後まで女子は一人も出ないため、萌え系に寄った方々の需要も全く満たせません。
美形は多いので腐女子のファンは結構いますけどね。

しかしながら、上記全ての要素が合わさって、シュガーレスという独特な世界観を構築しており、ハマる人は徹底的にハマる作品だと思います。

え、ドラマの方だと女子がいるって? あれはドラマ自体がEXILEファンの女子以外には黒歴史です。

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